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凸凹ギャップ

金, 2018-01-05 14:51 | saposute

親愛なる皆さま、あけましておめでとうございます。
年末に続いて更新に燃えている松田です。

皆さんはどんなお正月を過ごされましたか。

私は実家に帰って少し太り、ぴったり60キロまで回復しました。
年末に続いての体重ネタですが、前に勤めていた会社に献血車がきたときのことを思い出します。

職場の皆で献血しようということになり、私は「部内イチ厳しいことで有名なお姉様」の次に並んでいたのですが、係の人がお姉様の問診票を見ながら「体重50キロ以上でしたら、200ccじゃなく400ccでお願いしてもよろしいですか?」と、けっこうな声量で言い放ったのです。

たまたま後ろにいた私は、お姉様から「アンタ、私の秘密を聞いたわね!」とばかりに真っ赤な顔で睨まれるハメになったわけですが・・・このときのお姉様の気持ちは分かるような、分からないような。

だって、私は毎日お姉様の姿カタチを(服の上からですが!)見ているわけですから。
太っているか痩せているかは私なりに分かっていて(もちろんお姉様は太ってはいませんでしたが!)、実際の体重なんて答え合わせ程度の意味しかないわけです。

例えば、見た目が細身のAくんの体重が実は80キロあると判明したからといって「このデブ!」と思う人はいません。
せいぜい「へえ、意外と筋肉が詰まってるのね」と思われるだけのことですよね。

明らかにふくよかなBさんが、飲み会で体重45キロと言い張ってみたところで「うんうん、でも僕はぽっちゃりした女性が好きだなぁ」と慰められる(?)だけのことですよね。

つまり、体重が分かったところで、その人に対する「周りからの理解」が変わるわけじゃないです。

ということを強調したうえで、本題です。

皆さんちょっと想像してください。

見た目には細身のAくんの体重が実は300キロあるとしたら。

A君の動きにくさは本人も含めて誰にも理解されず、周りからは「なぜか動作が異常に遅い」とか「すぐ疲れたといってサボる」と思われるんじゃないでしょうか。

あるいは、Bさんの右半身が5キロ、左半身が40キロだったとしたら。

周りからは「動作が左右バラバラで変」とか「注意力不足ですぐ転ぶ」と言われてしまうでしょう。

AくんもBさんも、本人は普通に振る舞っているつもりなのに、なぜか周りから怒られたりからかわれたりして、かなりのストレスを毎日感じることになるでしょう。

周りの人は無意識に「この見た目なら、だいたい体重はこれくらいだろう」と想像します。
それと本当の体重が極端にかけ離れていることで「見えない生きづらさ」が生まれるのです。

これは、いわゆる自閉症スペクトラム症(発達障がい)の人が感じる「生きづらさ」に近いかも知れません。

この悩みは、私たちのところに「学校でなじめない」「仕事がうまくいかない」とご相談に来られる方の中でも、決して少なくありません。

周りの人からは
「これだけお喋りな人なら、きっと接客も上手だろう」とか
「パッと見がスポーツマン風だから、きっとテキパキと行動してくれるだろう」
といった(勝手な)予想をされます。

そして困ったことに、この「予想」というやつは、いつの間にか「期待」にすり替わります。
そして「予想外に振る舞う人」は、いつしか「期待を裏切る奴」に替わっていきます。
こうして当人でさえ知らないうちに、周りとの間にストレスが生じてしまうのです。

これが体重の話なら、体重計に乗って「俺って身体の密度が平均値とかけ離れてるんだな」とか「私って左右の体重がとーってもアンバランスな人なんですー」で済みます。

ですが、それがIQだとか脳の仕組みだとか、ましてや障だいだとか言われると、そんな体重計には乗りたくない(検査はしたくない)、という感情が働きます。

実に当たり前の感情で、かつ難しい問題です。

私たちスタッフは、たくさんの経験から「今回の相談に来られた方は、ギャップやアンバランスで苦しんでいるタイプかも知れない」と感じることが度々あります。

でもそこで「ちょっと検査を受けてみましょうよ」と言うのをためらう「何か」があります。

ある医師には「それを躊躇すること自体が、障がいに対する偏見じゃないの?」と言われました。

ある心理士には「医師でもない者が、障がい云々を口にするべきではない!」と言われました。

ある若者には「検査を勧められたときはショックだったけど、どこかスッキリした」と言われました。

ある親には「もし診断結果が出たとして、それで何かが解決するんですか?」と言われました。

私たちサポステスタッフは、恥ずかしながらこの問いに対する正解を持っていません。

だからせめて、「そうそう、私のモヤモヤはそれに近い!」「私の悩みは私だけのものじゃないんだ!」と感じてもらうことを願って、今年もブログを綴ろうと思います。

太っている人も、痩せている人も、体重が見た目の10倍くらいある人も、お喋りな人も、お喋りだけどコミュニケーションが苦手な人も、勉強が苦手な人も、勉強はできるのに段取りができない人も、普通の人も、そもそも普通って何だか分からない人も・・・。

あなたがあなたらしく幸せに過ごせる一年でありますように。

2018年の初めに 松田考 スタッフ一同

P.S.
実家の押し入れから、江戸時代から続く立派な家系図が出てきて、一番下にあった私の名前を見たら松田「孝」になっていて驚きました。